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ジョブズを目指さなくても、自分の言葉で伝えればいい。大切なプレゼンを成功させる極意。
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ジョブズを目指さなくても、自分の言葉で伝えればいい。大切なプレゼンを成功させる極意。

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プレゼンテーションは、たくさんの人にメッセージを伝えたいときに威力を発揮するパワフルな手段です。文章や映像も伝える手段としてもちろん有力ですが、「喋って伝える」ことには特別な力があります。

新しい商品やサービスの魅力、そして企業そのものの魅力を広報したい。そんなときに頭に浮かぶのは、記者発表会を開催してプレゼンを行ったり、マスメディアの取材を受けてインタビューに答えたりといった手段。つまり、「喋って伝える」機会です。

とても大切な場であるにもかかわらず、プレゼンや取材に苦手意識を持たれている方は多いのではないでしょうか。伝えたい内容を魅力的に届けるには、どうしたらよいのでしょうか。

今回は、NHKワールドで長年ニュースキャスターとして活躍されてきた福島優子さんをお招きして、プレゼンや取材対応などの極意を伺いました。聞き手はStory Design houseの曽根圭輔です。

福島優子さん
with Style Group株式会社 代表取締役。
NHKで英語ニュースキャスターの経験20年以上。現在はNHKの海外向けチャンネルNHKワールド、Newsroom Tokyoの経済キャスター。

大切なのは「意識すること」

曽根:ビジネスイベントに登壇してプレゼンをしたり、テレビカメラの前でインタビューを受けたりというのは、企業のPR広報で重要な瞬間ですよね。
今日は、国内外の政治家や経営者などへのインタビュー経験も豊富な福島さんに、「喋って伝えること」についてお聞きしたいと思います。

プレゼンをするときや取材を受けるときに重要なことって、なんでしょうか?

福島:いくつかポイントはあるのですが、大切なのは「意識すること」だと思います。伝えるためには技術が必要で、それを意識しているかどうかが重要です。

たとえば、「見た目が9割」という言い方もあるように、見た目の印象はとても大切です。身振り手振りひとつでも、言外で伝わる情報は変わってきます。私も、無意識に手を小刻みに動かしてしまったり、身振り手振りが大きすぎたりといった癖があるんです。普段はこうした癖が出てもよいのですが、カメラの前では意識してコントロールしています。

曽根:意識さえすればできることでも、意識していないとぜんぜんできなかったりしますね。

福島:あとは、練習することですね。上手なプレゼンといえばスティーブ・ジョブズを思い出す人も多いと思いますが、彼は入念な打ち合わせをして何時間も舞台上で練習していたそうです。プレゼンのできるできないは素質ではなく、練習が一番大事なんだと思います。

曽根:練習のポイントはなんでしょうか?

福島:一番効果的なのは、自分を客観的に見ることです。スマホでもなんでもいいので、自分が話している様子を撮影するんです。客観的に見て「こういうふうに見えているんだ」「こういうふうに聞かれてるんだ」っていうのを確認することで、よくない仕草や話し方は修正できます。他の人に見てもらうのもいいんですけど、なかなか厳しいことは言ってもらえないですからね(笑)。

録画を見るときは、話すときの表情や声質、身振り手振りなどをチェックします。ちゃんと相手の目を見て話しているか、目が泳いでいないか、メモや原稿に目線を落としすぎていないか。

自分で自分の映像を見るのって、テレビに出ている私でも嫌なんですが(笑)、これが一番効果的な練習方法だと思いますよ。

「伝え方」を意識できている人、できていない人とは?

曽根:福島さんから見て「プレゼンがうまいな」と思うのはどんな人ですか?

福島:そうですね、具体的に有名な方を挙げると、TEDxTokyo で拝見した安宅和人さんのプレゼンは印象的でした。「シン・ニホン」というタイトルで、内容的にはなかなか難しい話なんですが、すごく面白くわかりやすく説明されていました。

それから、宇宙飛行士の野口聡一さんもとてもお話がお上手でした。以前インタビューさせていただいたんですが、すごくフレンドリーな方で、難しい物理学などの内容もわかりやすくお話いただきました。

野口さんにお聞きしたら、NASAでトレーニングを受けたんだそうです。宇宙飛行士としてのトレーニングの一環としてメディアトレーニングもあって、どういうふうに対応するのか訓練しているそうです。

曽根:なるほど。外資系企業などでは社内でメディアトレーニングを行っている会社も多いのですが、NASAでもやってるんですね。

福島:あとは政治家でいえば、東京都知事の小池百合子さんはプレゼンやコミュニケーションが上手ですね。批判もたくさんありましたが、第5波の時期のコロナの状況を伝える記者会見はとても上手だったと思います。人々があまり不安にならないようなコミュニケーションをとられていました。

曽根:逆に、前首相の菅義偉さんは、メディアに出ても原稿を一字一句読み上げるだけという感じでしたね。個人的にはいい政策も多かったと思うんですが、コミュニケーションの部分があまりに残念だったなと思います。

福島:まさに「伝え方を意識していない」という印象でしたね。外国の大統領のような演説ができなくてもよいとは思いますが、グローバルでのやり取りについて考えると、日本の政治家にも伝え方や振る舞い方をもっと意識していただきたいなと思います。

Zoomインタビュー時代の「伝え方」

曽根:インタビューでの話し方についても伺いたいと思います。福島さんはさまざまな取材をされてきたと思いますが、インタビューがしやすい人・しにくい人の特徴はありますか?

福島:テレビ番組という前提で言えば、短いセンテンスで話していただける方は助かります。区切れなく長く喋られてしまうと、編集もしにくいですし、話を聞いていて混乱してしまいますね。

それから、余計な視覚情報が多いと、テレビとしてはけっこう厳しいです。話しながら貧乏ゆすりをされていたり、まばたきがすごく多かったりすると、視聴者の意識もどうしてもそっちに向いてしまいます。

最近はZoomでインタビューを収録することも増えましたが、Zoomの画面ってパソコン上では小さいけど、テレビに映すとすごく拡大されてしまうんです。特にZoomインタビューの場合は、画面の情報量を減らすことを意識してもらいたいですね。

曽根:「Zoom会議のときは相槌を大きくしてリアクションしよう」なんて言いますが、テレビ取材の場合だとちょっと変わってきますね。

福島:これは意識されてる方は多くないんですが、Zoomだと映像と音声のラグが出ることがあって、身振り手振りと声がズレてしまうことがあるんです。リアルで話すときは大きな身振りはいいことなんですが、Zoomインタビューのときは表情で伝えることを意識したほうがいいかもしれません。

プロが語る、プレゼンの練習方法

曽根:プレゼンでもインタビューでも、自分がどう見えているのかを意識することが大切だというのが、よくわかりました。そのうえで、しっかりと練習することですね。

福島:最初にスティーブ・ジョブズの話をしましたが、みんながジョブズの真似をする必要はありません。自分にあった話し方がありますから、それを知って、磨いていけばいいんです。

曽根:私の好きなTEDのプレゼンに、植松電機という北海道の企業の社長さんが語る動画があるんです。作業着を着ていて、朴訥とした口調で、派手に動き回ることもないんですが、そのプレゼンがとてもいいんですよ。まさに、自分の言葉で話しているということが伝わってきて、引き込まれます。

福島いろんなタイプの話し方があっていいんですよね。自分の話し方にあったスタイルの人を見つけられたら、その人の研究をするのもいいですよ。お手本に選んだ人の喋っていることをそのまま追いかけて話す「シャドーイング」という練習方法もあります。英語学習でもよく使われるテクニックですね。

曽根:なるほど。プレゼンの技術を磨くにあたって、福島さんがオススメされる書籍はありますか?

福島:『TED TALKS スーパープレゼンを学ぶTED公式ガイド』という、TEDが公式に出版している本があります。普通のプレゼンの場でも使えるようなテクニックがたくさん書いてあって、私も勉強になりました。

曽根:プレゼンを成功させるためには、事前の勉強や練習が欠かせないということがよくわかりました。

自分たちの強みを、自分たちの言葉で伝えていくために

曽根:実は福島さんは、キャスターの仕事もされながら、2021年に会社を設立されたんですよね。

福島:はい。もともと私がキャスターになろうと考えたのは、日本の魅力や存在感が海外に伝わっていないと感じていたからなんです。

小学生の頃にアメリカで育った経験があるのですが、当時はまだまだ「日本って、ちょんまげでカメラを首から下げてる人がいっぱいいる国でしょ?」みたいなイメージを持たれていました。そういう経験から、日本のことをもっと海外に伝えたいという思いがあったんです。

テレビの仕事をしながら、国内外のビジネスパーソンに取材をしてきたんですが、「せっかく良いものをもっているのに、プレゼンが悪いせいで伝わらないなんて、もったいない!」と思うことが何度もありました。

日本のビジネスパーソンがもっと自分たちの言葉でアピールできれば、海外にも日本の魅力がどんどん伝わるんじゃないか。そんな思いから会社を立ち上げて、プレゼンやメディア・トレーニングのコーチングを始めました。

曽根:そして今回、私たちStory Design houseとの協業という形で、メディアトレーニングの講師を務めていただくことになりました。

PRの基本的な考え方から、実践的なトレーニングまで行うパッケージになっています。ご興味を持っていただけたら、是非お問い合わせください。


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「伝えること」を探求する人のメディアです。社会との新しいコミュニケーションのあり方を紐解き、未来という予測不可能な大海原を進むPRパーソンにための羅針盤を目指します。企業や団体のPRをサポートするStory Design houseが運営します。https://sd-h.jp/