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”これからの可能性”を伝える自社サイトとは? 私たちのウェブサイトができるまで

こんにちは、Story Design houseの田邊です。

私たちStory Design houseは、企業や団体の事業成長に寄りそうコミュニケーション戦略パートナーとして活動している会社です。「意志あるところに道をつくる」をミッションとして、挑戦する企業やブランドをコミュニケーションの領域から支えています。

昨年10月、私たちのコーポレートサイトをリニューアルしました。

今回は、このサイトリニューアルにおける試行錯誤やプロセス、そして背景にある考え方などを解説したいと思います。

「会社のウェブサイトを立ち上げたい。」あるいは、「一新したいが、何から手をつけたらいいのかわからない!」と、悩んでいる方の参考になれば幸いです。

ターゲットとゴールをきめる

ウェブサイトに限らず、制作物の構成をまとめる前にまず行うこと。それは「要件定義」です。「ターゲットは誰なのか?」「ウェブサイトを訪れた人にどんな行動変容を促したいのか?」を整理します。

私たちのサイト制作の要件定義は以下のようなものでした。

ターゲット:
一緒にお仕事をしたことはないものの、当社のことを既に見聞きして知っている。顧客やパートナーになってもらえる見込みのある、企業や個人の方。

ゴール:
当社の価値や可能性をウェブサイトを通じて届けることで、「一緒に仕事をしたい!」と感じてもらう。またその結果、お問い合わせメールを貰えるようになりたい。

私たちの会社の規模はそこまで大きくありません。「多くの人に知ってもらい、どんなものでも良いから、より多くの仕事を貰いたいか」と問われれば、そうではありません。

それよりも、すでに当社に興味を少しでも持っていただいている方に、我々ができることの可能性を届け、「やっぱり一緒に仕事をしたい!」と思ってもらうことをゴールに設定しました。

逆に言えば、「PR会社」や「代理店」といったワード検索で訪れる初見の方々は主なターゲットにはならないということになります。事前にターゲットを整理したことで、SEO対策は特段考えなくて良い、という判断をすることができました。

”いま”だけではなく、”これから”の可能性を伝える

では実際に「一緒に仕事をしたい!」と思ってもらうにはどうしたら良いのでしょうか? 
当初私たちが考えていたのは「いま何ができるか(ケイパビリティ)」と「これまで誰と何をしてきたか(実績)」の2つを見せることでした。

ところが、その方針で一度整えてみたところで、「それだけじゃ足りないものがある」ということに気づきました。「現状の価値」を見せただけでは、何より自分たちがワクワクしなかったのです。自分たちがワクワクしないのであれば、きっとサイトを訪れた人にも「一緒に働きたい!」と、思ってもらえないでしょう。

これはPRにも、通ずる考え方です。

PR活動で大切なことは、「相手の目線を変えていくこと」。例えば、現状の事業展開だけを伝えるのではなく、事業の成長性を見せていく。目の前にいる今をただ見せるのではなく、自分たちの未来を見つめてもらうことが、相手からの評価に繋がっていきます。

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そこで、自分たちもワクワクするサイトを作るため、一度起こした構成を一旦白紙に戻し、練り直すことにしました。

スケジュールの大きな変更は私たちにとっても勇気がいる決断でしたが、会社の顔であるサイトは、メンバーの共通認識となる未来図。改めて「こんな風に会社を育てたい」というイメージをゆっくり時間を取ってディスカッションしました。

そうして導きだれたイメージが以下です。

こんな風に会社を育てたい
・一緒に組むと「新しい未来が実現しそうだ!」という期待感のある会社
・「他とは違う!」というイメージのもてる会社
・「これまでにもしっかりと実績がある」という信頼感のある会社
・ワンアンドオンリーのユニークなPR会社

このような会社の未来図を共通認識したことで、スタッフが日々のアイディアの芽を育むコンテンツページや、noteを活用したこの「PR Comass」という未来のコミュニケーションを探るためのメディアが生まれるなど、サイトの内容がどんどんアップデートされていきました。

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スタッフが閃いた日々のアイディアを育むためのコンテンツとして「発想のヒント/idea」ページやnoteを活用したメディアが追加された

「紙芝居」のデザインが生まれた理由


続いて考えたのがデザインです。デザインのコンセプトを導く話し合いの中で「かっこよくしたい!」「シンプルにしたい!」「個性的にしたい!」と言う声が上がりました。しかし、これらの価値観は人によって千差万別。言葉として主観的で、一人一人の共通イメージを擦り合わせるためには不完全なものでした。 

そこで、会社を1人の人物に見立て、人格の定義をすることにしました。これにより、特定の人物をプロデュースするような感覚でディスカッションを進めることができるようになりました。

Story Design houseはどのような人格か?
・物語を伝えるのが得意
・チャレンジング
・新しいことにワクワクできる
・誠実
・思いつきの衝動で軸がブレたりしないが、思いつきの面白さも重視できる
・テクノロジーに強い、戦略づくり・企画に強い
・一緒にいて頼もしい仲間

この定義は、ウェブサイトのデザインだけでなく、サイトの構成や使う言葉のチョイスにもフィードバックされ、複数人でサイトを作り上げる上で大切なものさしとなりました。

とりわけ大切にしたのは「物語を伝えるのが得意」「ワクワクできる」の部分です。Story Design houseというその企業名からもわかる通り、私たちは「物語を伝えること」で感情を動かすことを大切にしている会社です。

ウェブサイトというメディアを使って、私たちのことを伝えるために、どのような形式がいいか。それは辞書のように情報を羅列するのではなく、やっぱり「物語」を伝えるような形式なのではないか。そう考え、「物語の始まりのように高揚感が高まるインターフェースにしたい」ということをデザイナーに相談しました。

その結果、届いた提案が「紙芝居」をモチーフにしたこちらのデザインです。

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△ 目次部分が紙芝居をめくるようにスライドする構成

「Story」「Design」「house」という会社名を分解した3つの単語が横展開していきます。

また、これらの3つの単語とセットで、自分たちがどんな存在であるか、どのような存在になっていきたいか、現在と未来という時制を意識しながら、社内で考えたポエムのような程度の短いテキストを添えることにしました。

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体系的に伝える工夫

プレゼンの手法を学ぶと、「『今回のポイントは3つです。』『今、2〜3分お時間ありますか?』と最初に一言添えると良い。」などとよく言われています。
日々無限の情報を受けている相手にとって、情報の全体量や大まかな構成が最初に意識づけられると、受け取り手も安心してそこに没入できるようになるからです。

「Story」:過去と未来を物語で伝えるページ
・「事例/case」「お客様の声/voice」
これまで誰と何をしてきたかを、2000字程度のストーリーで立体的に伝えるページ
・「発想のヒント/idea」
これからの人と社会のコミュニケーションのありかたを探るページ

「Design」:私たちが今持つ手段を解説するページ
・「私たちにできること/solution」
いま何ができるか(ケイパビリティ)をわかりやすく、体系的に伝えるページ

「house」:今いる場所や仲間の情報
・「私たちについて/about」会社概要
・「メンバー紹介/member」スタッフの顔写真とプロフィール
・「採用情報/recruit」wantedlyへの導入ページ

”可能性”を届けるサイトは始まったばかり

このように、少し遠回りもしましたが、私たちは自社サイトをリニューアルすることができました。

ウェブサイトをつくる過程で重ねた議論により、会社のあり方や目指すビジョンを考え直し、スタッフ間での共通認識をつくるきっかけにもなりました。

現在、サイトがオープンして4ヶ月です。「新しいサイトかっこいいですね!」「あのような事例もあるんですね」「記事を読みました!」といった反応をもらえるようになりました。

しかしサイト作りもまだまだ道の途中です。今後もクライアントへのインタビューや、事例記事、日々スタッフから溢れるPRのアイディアなどを更新していきます。そして、さらなる”可能性”をお届けするサイトに育てていきたいと思っています。

Story Design houseでは「意志あるところに道をつくる」をミッションとして、さまざまな企業のPR活動を支援しています。是非、ウェブサイトもご覧ください。
お問い合わせはこちらから。 https://www.sd-h.jp/contact


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