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新しいものに出会い続け、わくわくできるクリエイティブチーム──桜井衣南さん(デザイナー)

私たちStory Design house(以下、SDh)は、クライアントのPR・ブランディングを支援するにあたって、社外パートナーとの恊働に積極的に取り組んでいます。フォトグラファー、デザイナー、ライター、編集者……さまざまなクリエイターが集まって、SDhのクリエイティブチームを形成しているのです。

本連載では、そんなSDhの「生態系」を、社外から参画するパートナーの目線から語っていただきます。今回は、当メディア「PR COMPASS」のビジュアル制作でもお世話になったデザイナーの桜井衣南さんにお話を伺います。

連載「SDhの生態系」
私たちStory Design house(以下、SDh)は、クライアントのPR・ブランディングを支援するにあたって、社外パートナーとの恊働に積極的に取り組んでいます。フォトグラファー、デザイナー、ライター、編集者……さまざまなクリエイターが集まって、SDhのクリエイティブチームを形成しているのです。本連載では、社外から参画するパートナーのインタビューを通じてSDhの「生態系」を紹介します。

桜井衣南(さくらい・いなみ)
1988年、新潟県生まれ。東京都在住。フリーランスのグラフィックデザイナー。新潟デザイン専門学校グラフィックデザイン科を卒業後、編集プロダクション、映像制作会社のインハウスデザイナー、デザイン事務所を経て2019年独立。

デザインの幅を広げてくれる多彩なプロジェクト

── まず、桜井さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

デザイナーを志したきっかけは、高校時代、アートディレクターの野田凪さんがデザインされた「ラフォーレ原宿」のバーゲン広告を見たことです。自分もこんなふうに、デザインを通して多くの人をわくわくさせたいと思ったんです。

専門学校でグラフィックデザインを学んだあと、いくつかの編集プロダクションやデザイン事務所に入って、広告デザインやパッケージデザインなどを手掛けてきました。この頃、憧れの原点ともいえる「ラフォーレ原宿」グランドバザールのビジュアルデザインにも携わりました。自分の作品が商業ビルに大きく掲示されたときは、本当に嬉しかったですね。

その後、2019年に独立。地域にフォーカスした仕事や、まだ世の中に良さが伝わっていないものを伝える仕事を手掛けたいという思いから、身軽なフリーランスという道を選びました。しかし、独立してすぐに新型コロナウイルス感染症の流行が始まって……本当は、自分の足で地方に赴き、地域の方々とのコミュニケーションの中でデザインの仕事を進めていきたかったのですが、なかなか動けずにいました。

── SDhから初めてお仕事をお願いしたのは、ちょうどその頃でしょうか。

はい、まさにその頃、SDhさんとのご縁をいただきました。きっかけは、飲み友達からの紹介です。私はとてもお酒が好きで、バーテンダーとしても働いているほどなんですよ。

その飲み友達が「デザイナーを探している知り合いがいる」と言って紹介してくれたのが、SDhの田邊さんでした。お話を聞くうちに、SDhさんは私が関心を抱いている分野の案件を多く手掛けておられるとわかり、お手伝いすることになりました。

── SDhではどのような業務を担当されていますか?

各クライアント案件のバナー制作、キービジュアル制作、Webサイトデザイン、チラシ制作など、デザイン関連のお仕事全般を担当しています。この記事が掲載される「PR COMPASS」のバナーやヘッダーも制作しました。

もともと紙媒体のデザインを主に手掛けてきた私ですが、SDhさんとのお仕事の中で、Webデザインにも積極的に取り組むようになりました。クライアントの業種も多彩で、いろいろなお仕事を任せていただく中で、自分自身のデザインの幅が広がっていると感じます。

学び、考え、わくわくできる仕事環境

── SDhとの仕事の中で、特に印象的だったのは何ですか?

iceberg theory holdingsさんのロゴデザインとコーポレートサイト制作です。社名に込められた意味合いをいかにビジュアルで表現するか、担当の田邊さんと何度も話し合いながらデザインを進めていきました。

3DCG分野で活躍するホールディングスということで、サイトの背景にもCGを埋め込みました。同ホールディングスの持つCG技術を魅力的に見せつつ、組織のストーリーが伝わるデザインに仕上がったと思います。

規模の大きな案件で、自分として勉強しなければいけない部分も多かったですが、だからこそ楽しかったですね。わからないことがあり、新しく何かを学べる環境が好きなんです。田邉さんがいつでも相談に乗ってくださったからこそ、そんな環境を心から楽しめたのかもしれません。

この案件に限らず、SDhさんの案件にはわくわくするものが多いです。手を動かしてつくり始める前に「どう作ろうかな」と悩むものも多いですが、そうやって考える時間こそ、デザイナーとして一番楽しい時間なんですよね。

── パートナーの立場から見て、SDhの強みや魅力はどのような部分にあると思いますか?

幅広い案件を手掛けておられるためか、SDhの社員さんはみなさん多方面にアンテナを張っていらっしゃって、柔軟な発想をお持ちです。そういった方々とご一緒する中で、私個人としても新たに学ぶことがたくさんあります。

仕事を通してひとつ新しいものに出会うと、それがほかの仕事とつながってくることがありますよね。「この経験を、こっちの案件にも活かせるな」というふうに、多彩な案件を持っているからこその広がりがある。そこがSDhさんの魅力の一つだと思います。

また、コミュニケーションが丁寧で、つくりたいもののイメージをきちんと伝えてくださるところも、パートナーとして感じるSDhさんの強みです。デザイン依頼時、言葉での説明に加えて画像資料をつけてくださることが多いのですが、その中には自分の知らないかっこいいものやおしゃれなものもあり、心からすごいなと思います。「これ以上いいものをつくるぞ」と、デザイナーとしてのモチベーションも上がりますね。

「その場所」の魅力を伝える仕事がしたい

── 今後SDhと一緒に取り組みたいことや、個人的な目標があれば教えてください。

まだ世の中に伝わりきっていない良いものを、SDhさんと協力して発信していきたいです。特に、地域の魅力や街の価値を伝えるプロジェクトに関われたら嬉しいですね。

最近、群馬県桐生市の地方創生プロジェクトに携わる中で改めて思ったのですが、地域の魅力はやはり、現地に行かないとわからないものだと思います。それは都心でも同じで、駅それぞれに良さがあり、その良さは一つひとつの駅で降りて、街の空気に触れてみないとわかりません。これからもデザインを通じて街の魅力を伝え、いろいろな地域に足を運んでもらい、「そこにある生活」「そこにいる人」の良さを多くの方々に知っていただけたらと思います。

自分の地元の南魚沼市も、もっと盛り上げたいですね。日本酒で有名な「八海山」のふもとで、お酒だけでなくお米も野菜も美味しいし、新幹線も停まる街なのですが、あまり魅力が伝わっていなくて、もったいないんです。デザインだけに限らず、地域を盛り上げる取り組みができたらなと思っています。もしSDhさんと協力して何かできれば、とても嬉しいです。

デザインとは直接関係しませんが、自分の飲み屋さんを開きたいという夢も持っています。自分自身が「行きつけのお店」に救われた経験があるからです。職場でも家でもない居場所をつくることで、息抜きができたんです。安心できる秘密基地のようなバーを開けたらいいなと、ふんわり思っています。


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