大人食堂で「高齢化」に向き合うーー船橋の団地と会津が結ばれるとき
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大人食堂で「高齢化」に向き合うーー船橋の団地と会津が結ばれるとき

Story Design house

こんにちは、Story Design houseインターンの原子耕です。

今回は、前回のnoteでご紹介した会津美里振興公社さんが、千葉県船橋市の若松2丁目団地集会所で開催した「大人食堂」のレポートをお届けします。

「大人食堂」では、福島県会津地方名産のオタネニンジン(高麗人参)を使った薬膳カレーである「ピンピンころりカレー」が提供されました。 カレーの日である、1月22日(水)に開催されました。

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会津美里町は20年間にわたり、野菜即売会や地酒の販売を毎年若松団地で行ってきました。昭和の終わりから、平成、令和と三世代にわたり、長い付き合いがあります。

両者の共通点は「高齢化問題」。

会津美里町は、2005年の合併以来、2万4千人だった人口が2万人までに減少。並行して、高齢化が進んでいます。一方の若松団地も、住民の78%が60歳以上と言われています。

日常の買い物が困難となる高齢者の方に、健康で美味しいカレーを食べていただきたい。そして、会津美里町と若松団地の交流を深め、お互いの課題解決の糸口を探りたいーーこうした想いから、本イベントが企画されました。

美味しくて健康な「ピンピンころりカレー」

ここから、実際のイベントの模様をお伝えしていきます!

主催者から挨拶が終わると、オタネニンジンの非公認キャラクター「おたねくん」の「いただきます」を合図に、賑やかな会食が始まりました。

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イベントに駆けつけたおたねくん

当日カレーを作ってくれた振興公社の方が、「ピンピンころりカレー」の味の秘密と名前の由来を明かしてくれました。

オタネニンジンには特有の苦味があるものの、カレーの油分がそれをコーティングすることで、旨味が出ると言います。長患いをすることなく極楽往生を叶えてくれる「ころり三観音」のひとつが産地にあることから、「ピンピンころりカレー」という名称がつけられたそう。

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はじめて食べる「ピンピンころりカレー」の味。食事に集中してか、会場も徐々に静かになっていきます。振興公社のメンバーも、団地の方々のお口に合うか不安そうにその様子を見守っていました。

辛口ながら、みなさんあっという間に完食!

参加者からは「みんなで食べることの喜びを感じた」「私はもともと健康意識が高くて、薬膳を食べてきましたが、このピンピンころりカレーは健康に良いと思った」などの感想をいただき、会食は好評のうちに終わりました。

交流の未来を議論する

会食の後は、団地住民と振興公社のメンバーで3つのグループに分かれ、「今後会津と団地で一緒にやりたいこと」をテーマにワークショップが行われました。

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最初は、会津美里町の観光パンフレットを見ながらのアイスブレーク。次第に、団地の未来や今後の交流について、30分にわたる真剣な議論が交わされました。

グループ毎に、住民の個性を反映したアイデアが数多く出てきました。

例えば、料理好きの方が多いグループでは「定期的に開催される麻雀大会は、団地住民の交流の場。そこで、レトルトの薬膳カレーを振る舞うことができる」「カレールーを粉末にして販売すれば、肉じゃがに使うなど、用途を広げていける」などのアイデアが出ました。

一方、鉄道好きの男性がいらっしゃるグループからは「若松団地の高齢者が会津を旅するツアーパックを作る。地元の宿に腰をすえて、ローカル鉄道でゆったりと観光地を巡りたい」という意見も。

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そもそも高齢化が深刻な団地は活力を失っていて、人を集めること自体が難しいと考えたグループもあり、「集客力がある季節行事、たとえば会津と若松団地で伝統的に行われている秋の芋煮会を行う」という提案がなされました。

それぞれの課題意識を反映したアイデアを共有して、ワークショップは盛況のうちに終わりました。

イベントの最後には、振興公社専務取締役の髙梨宣浩さんが総評を行いました。「これまで野菜即売会などを年一回行ってきたが、これからは、定期的に自慢の産物を届けるプランを作っていく」と語りました。

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振興公社専務取締役の髙梨宣浩さん

さらに、会津美里町の新しい「応援サポーター」として、若松2丁目団地の自治体会長を務める佐藤重雄さんが任命されました。

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若松2丁目団地自治会長 佐藤重雄さん

「応援サポーター制度」は、人口減少と高齢化を課題とする会津美里町が、地元のPRと他地域との交流のために、2019年に設立した仕組みです。会津にゆかりのある方が選ばれ、イベントへの協力や情報発信を行うことが任務です。

今回は8人目の任命式でした。佐藤さんには、委任状と名刺が渡されました。

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約2時間に及ぶ「大人食堂」の締めくくりは、参加者全員での記念撮影!

「これから一生、会津の酒を飲みつづける」という佐藤さんの誓いもあり(笑)、会津美里町と若松団地の交流がいっそう活発になることが期待されます。

衰退する地方と郊外の団地が結ばれ、交流の活性化のためにアイデアを出し合う。新しい課題解決のかたちを予感させるイベントでした。

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